
八女幻灯夜 ―八女提灯のあかりに包まれる秋の宵―
八女のまちをやさしく照らす“あかりの夜”がやってきます。
秋の夕暮れ、提灯のあかりがゆらめくまちを歩けば、八女の時間が静かに流れ出します。
八女茶の香りとともに、古くて新しい“あかり文化”を感じてみませんか。
八女市は、江戸時代から200年以上続く「八女提灯」の産地で、提灯生産量の全国一を誇ります。
和紙と竹を使った繊細な技術で作られる提灯は、祭りや仏事だけでなく、現代ではインテリアやアートとしても注目されています。
職人の手仕事による美しさと、地域の歴史・文化が融合した工芸品として、国内外で高い評価を受けています。
そんな八女提灯の歴史や制作にふれることができるイベントが開催されます。
11月22日(土)16時から八女市本町で開催される「八女幻灯夜」。
「つながり」という言葉をテーマに、過去と未来、人と人、伝統と現代アートを提灯がつなげる幻想的な一夜です。
会場は八女福島商家町 重要伝統的建造物群保存地区にある明永寺と堺屋(旧木下家住宅)の2か所。
一つめの会場である明永寺は「新しい提灯にふれ、気軽に提灯づくりを体験するゾーン」。
アーティスト・デザイナー浜武武士氏の提灯や九州産業大学(学長:北島己佐吉) 芸術学部ビジュアルデザイン学科 教授JEON SEUNG HYOUK氏の現代アートと提灯のコラボ作品、商品開発のラフ画などの展示。
JEON SEUNG HYOUK氏作品一例
また、九州産業大学芸術学部学生・教員アートグルーブ「あとで:Art & Design」による、好きな和紙を選んで提灯に張って世界に一つだけのMy提灯をつくる提灯制作体験ができます。
ご希望の方には九州産業大学の学生スタッフが似顔絵を描いてくれるので、それを張り付けることもできます。
提灯制作体験は事前予約が必要です。予約はページ下部のチラシに記載されているQRコードから。
提灯制作体験を体験された方には、TEA FOREST JAPANESE(代表:竹中 昌子氏)による、八女提灯の灯りに見立てた八女茶のおもてなしがあります。
提灯制作体験準備の様子
もう一つの会場・堺屋(旧木下家住宅)では、「従来の提灯を知り、伝統工芸の技術の高さを体験するゾーン」です。
会場の堺屋は八女市の指定文化財です。
明治41年に完成した旧家木下家の離れ座敷で、屋久杉の一枚板で造られた欄間や紫檀の床框などが見られる贅沢な造りの建物。
こちらでは八女提灯の歴史、提灯と伝統工芸の技に触れることができます。
ミニランプシェード作り体験や、手持ち提灯販売もあります。

明永寺での提灯制作体験以外は予約不要です。
普段は見られない制作現場や、珍しい提灯など、見どころたっぷりです。
秋の夕暮れ、提灯のあかりがゆらめく八女のまちを歩きに行ってみませんか。